アナザーストーリー 美琴編 第八話

戦闘に勝利した一行は


タタリ
「どうして…空錐…僕は…君が…」
空錐
「もう良いんじゃ、お主はそれだけ我輩を好いていたんじゃろ」
タタリ
「…あぁ、そうか…僕は…それなのに…」
空錐
「もう良いんじゃ、ゆっくり安め、お主の分まで我輩は生きて行く」
タタリ
「有難う…僕の本当に大好きな…」
空錐
「霞、頼めるか」

「うん」
タタリ
「やっと…」

「悪しきを祓え、その刃にて…せあっ!!」
タタリ
「あぁ…有難う…さようなら…僕の…最愛の…人…」



美琴
「此れで良いんだな」
空錐
「ああ、本当に馬鹿な奴じゃ」
リカルド
「なら何も言うまい」
空錐
「じゃな、それより夜が明ける、引き上げるぞ」
ガーネット
「じゃな」
夕陽
「行きましょう」
衣冬
「そうね」

「うむ」

「…」
メメ
「…」
羽民
「良かったんじゃよ」
空錐
「そうじゃな」
メリュネ
「…」



美琴
「夜明けか」
リカルド
「良い朝日だ、何時かは夜も明けるという事だな」
ガーネット
「リカルドはクッサイ奴じゃのぉ」
夕陽
「でもそんなリカルドさんが素敵ですよ」
衣冬
「そうね、素敵じゃない」

「臭いセリフを恥ずかしげもなく言えるのは羨ましいの」

「それが良い」
メメ
「だね、うふふっ」
羽民
「クッサイのぉ」
空錐
「かっかっか」
メリュネ
「それじゃ行きましょ」




「お帰りなさい、どうだった」
美琴
「任務は完遂した」

「そう、なら安心したわ」
リカルド
「今日一日休んで明日には帰るさ」

「ええ、それでいいわ」
ガーネット
「少し休みたいしな」

「確り体を休めておくのよ」
夕陽
「はいっ」

「それじゃお疲れ様」
衣冬
「ええ、お疲れ様」

「ではな」

「お疲れ」
メメ
「お疲れ様です」
羽民
「ではの」
メリュネ
「それじゃね」



美琴
「…」
メリュネ
「貴女は意外となよなよなのね」
美琴
「煩い」
メリュネ
「でも今回の事は、ね」
美琴
「そうだな、人の想いから生まれるのがあの手のものだ」
メリュネ
「強い想いはそれだけ強い力になる、改めて思い知ったわ」
美琴
「想いの力、か」
メリュネ
「それが憎悪でも善でもその想いは原動力になるって事よね」
美琴
「そういう事だ」
メリュネ
「悲しいものね、でも同時に美しくもある」
美琴
「本当に強いというのはああいうものを言うんだろうな」
メリュネ
「そうね、きっと」
美琴
「想いの力、か」

その頃

リカルド
「すまんな」

「輝にしなくて良い」
リカルド
「モーニングというのも良いものだな」

「開店前だから特別よ」
リカルド
「すまん」

「リカルドはこういうのが好きなの?」
リカルド
「まあな、卵料理とウインナーの組み合わせはシンプルにして至高だ」

「分かってるのね」
リカルド
「シンプルなのが一番だ、特に朝食というものはな」

「リカルドは傭兵だもんね」
リカルド
「まあな、戦場だとレーションのようなものが基本の食事になる」

「成る程」
リカルド
「だからこういうキチンとした飯にありつけるのは幸せってもんだ」

「傭兵だからこそだね」
リカルド
「そういう事だ、うむ、美味いな」

「傭兵の苦労ね」
リカルド
「ふぅ」

その頃

ガーネット
「ふぅ」
紫苑
「あっ」
ガーネット
「お、こんな朝から会うとは奇遇じゃな」
茉莉花
「少し朝の運動ってやつさ」
ガーネット
「そうか」
紫苑
「それにしてもこうやって朝に飲む牛乳は美味しいよね」
ガーネット
「…紫苑の乳がデカい理由が分かった気がするな」
茉莉花
「あの乳は反則っしょ」
ガーネット
「本体はボインなのに影の妾はぺたんこじゃぞ」
紫苑
「あはは」
ガーネット
「おのれ」
茉莉花
「ガーネットって乳にコンプレックスでもあるの」
ガーネット
「そういう訳ではないがな」
紫苑
「好きで胸が大きい訳じゃないよ」
ガーネット
「むむむ」
茉莉花
「竜王様も大変だねぇ」
ガーネット
「むぅ」

その頃

夕陽
「…」
空錐
「なんじゃ、そんな顔をしおって」
夕陽
「いえ、でも空錐さんも何かとあるんですね」
空錐
「そうじゃな、3000年も生きていれば何かとある」
夕陽
「…」
空錐
「人は不老不死を求めたりもする、じゃがそれは苦痛でしかないと知らんのじゃ」
夕陽
「死ねない事の苦痛ですか」
空錐
「妾は長生きこそすれども何時かは死ぬ、それは幸せなんじゃよ」
夕陽
「…」
空錐
「死ねないというのは本当に苦痛なんじゃ、周囲は皆先に逝ってしまい取り残される悲しみじゃよ」
夕陽
「取り残される…」
空錐
「一人でも生きて行く事は出来るじゃろう、だが孤独というのはそれ以上に辛い」
夕陽
「…」
空錐
「孤独が好きと言う奴は何時かは死ねるから言えるのじゃ、死ねぬ者の孤独は本当に苦痛じゃぞ」
夕陽
「成る程」
空錐
「我輩も、な」
夕陽
「死ねない事の孤独と苦痛、ですか」

その頃

衣冬
「ふぅ」

「衣冬は缶コーヒーなど飲むのか」
衣冬
「悪い?」
メメ
「でも女性で缶コーヒーって聞かない気がしますね」
衣冬
「まあそれはあるわね」
羽民
「とはいえ女が缶コーヒー飲んで悪いというルールもなかろう」
衣冬
「そうよね」

「妾は肉が好きじゃ」
衣冬
「肉って」
メメ
「ふふっ」
衣冬
「でも缶コーヒーを飲む女性って確かに珍しい気はするわよね」
羽民
「それはある」
衣冬
「私は好きなんだけどね」

「意外と男っぽいのか」
衣冬
「煩い」
メメ
「あはは」
衣冬
「癒やされるわ」
羽民
「ま、大人ってやつじゃよ」
衣冬
「ふぅ」


第九話に続く

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